「看護専門外来」という言葉をご存知ですか。これは、特定の疾患に特化した専門の看護師が、患者さんの療養生活のケアや指導、相談にあたる看護師主体の外来です。看護専門外来は、通常の診察時間では十分に説明しきれない複雑なケアや、患者さん一人ひとりの生活に合わせた指導を行うために設けられることが多いです。医師の診療を補い、患者さんのセルフケア能力を高めることを目的として運営されています。
代表的な看護専門外来の一つに、人工肛門や人工膀胱(ストーマ)を造設した患者さんを支援するストーマ外来があります。ここでは、ストーマの正しい管理方法や皮膚トラブルへの対処法を指導し、患者さんが安心して社会生活を送れるようサポートします。また、インスリン注射など、自宅で注射薬の自己注射行う患者さん向けの、自己注射指導外来というものもあります。正しい注射の仕方や注意点を丁寧に指導し、患者さんが安全に治療を続けられるようバックアップしています。
さらに、糖尿病患者さんの血糖コントロールをサポートする糖尿病看護外来も存在します。食事や運動のアドバイス、シックデイ(体調の悪い日)の対応など、療養生活全般にわたる具体的な指導を行っています。個人の生活スタイルに寄り添ったこれらの専門外来は、患者さんのQOL(生活の質)向上に大きく貢献しています。専門的な知識・技術を活かし、患者さんの人生を前向きなものにする、大変やりがいのある仕事といえます。